━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2010            ☆   ☆                           ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜    ☆                         _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    ◆◇焼却について◆◇                        【2010年4月8日発行】        読者のみなさま、こんにちは! 4月を迎えて、私達新入社員が入社してから、もう1年が経ちました。 去年の私達に比べて、成長できたところがある一方、まだまだ未熟な    ところがあることを感じられる今日この頃です。 これからも全力で頑張っていきますので、よろしくお願いします! 今回のテーマは、前回の「水処理」という廃棄物の中間処理に続いて、 「焼却処理」について紹介していきたいと思います。  この焼却処理は中間処理のなかでも比較的汎用性があり、様々な    廃棄物を処理できる特徴があります。  また焼却処理によっても、中間処理における3原則、廃棄物の    『無害化』『減量化』『安定化』を守る必要があります。    そこで本稿では、はじめにごみと燃焼について確認した後、    焼却処理の処理効果からこの3原則がどのように守られているか、    紹介していきます。        ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。      ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ===================================    <CONTENTS>    【T.ごみと燃焼】    【U.焼却処理の効果@(無害化)】    【V.焼却処理の効果A(減量化)】    【W.焼却処理の効果B(安定化)】    【X.まとめ】 ===================================    【T.ごみと燃焼】    皆様もご存知のとおり、ごみには「燃えるもの」と「燃えないもの」    がありますよね!しかし、もう少し目を凝らしてみると、「燃える    ものと燃えないものが一緒になっているもの」だって当然あります!    これは、焼却処理における処理効果を左右する重要な要素です。        そこで、はじめにごみの成分から見ていきましょう。    ●ごみの成分●    ごみは、@可燃分A水分B灰分 の3つの成分に分けられます。    ちなみに、現在、わが国の都市ごみの組成比は、    〔可燃分(有機物) 50%、水分 40%、灰分(無機物) 10%〕        つまり、ごみの成分は、〔可燃分〕〔水分〕が9割と〔灰分〕が1割    で成り立っているのです。      では、この3成分から構成されるごみは、実際にどのように燃えて    いるのでしょう??そこで、燃焼原理について見ていきます。    ●燃焼原理●    燃焼とは、    熱と光を伴う急激な酸化反応(構成元素と酸素(O)が結びつく反応)です。        ごみの〔可燃分〕は、6元素[炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)    、塩素(Cl)、硫黄(S)]から構成されます。        これら6元素は、酸化反応によって最終的にガス化されます。    残る〔灰分〕の構成元素は、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど     金属元素と呼ばれ、一般的に無機物と言われるものです。    これら金属元素は酸化反応してもガス化せず、固体のまま    残ってしまい、灰となります。    ここまでで、ごみの成分と燃焼原理を説明してきましたが、 この燃焼原理に基づく焼却処理の効果ついて、次章から 詳しく説明します。 ***********************************    【U.焼却処理の効果@(無害化)】 そもそも焼却処理は、“廃棄物による伝染病の拡大”を予防するため    のものでした。現在では、公衆衛生の向上に加え、環境汚染の防止を    目的として廃棄物の無害化が行なわれております。 例えば、青酸カリに代表されるシアン化合物や低濃度PCBなどの 有害物質は焼却処理によって熱分解することができ、人体や自然環境に 悪影響を及ぼさないように無害化することができます。    (※ただし、低濃度PCBの焼却処理については環境省によって無害化    処理が現実的に可能かどうかの実証実験が行われ、今後焼却処理につい    ての方向性が定められる見通しです。詳しくは、【微量PCB汚染廃電    気機器等の処理に関するガイドライン−焼却処理編−】参照)  また、医療機関等から排出される血液や注射針などに含まれる  感染性病原体も高温滅菌し、無害化することができます。   ***********************************        【V.焼却処理の効果A(減量化)】 ものを燃やすと、減量化できることは言うまでもありませんよね! 一般的に多くの廃棄物は、焼却処理によって約1/10程度まで    減量化できると考えられています。 なので焼却処理には、最終処分場である埋立地の延命効果があるのです。    しかし、廃棄物の中にはこの減量化がうまくできないものもあります。 例えば、汚泥について見てみましょう。 汚泥には、まず2種類あります。 し尿汚泥など有機物の多い有機汚泥と、廃液を処理    した後の脱水ケーキなど無機物の多い無機汚泥があります。 焼却処理では、重金属などの無機物は燃焼できないため、    有機汚泥に比べ無機汚泥は焼却に適していないのです。     ***********************************    【W.焼却処理の効果B(安定化)】 廃棄物には様々な有機物が含まれ、不均質かつ不安定な性質があります。 このような廃棄物をそのまま埋立処理してしまうと、土壌汚染あるいは    メタンガスなどの有害なガスが発生する危険性があります。    焼却処理は、この廃棄物中の有機物を燃焼することで無機化、つまり    安定化することができるのです。 例えば、動植物性残渣は、そのまま時間が経つと腐敗、悪臭を発します。 しかし、このような廃棄物を焼却処理することによって、腐敗や悪臭を    発する要因を分解し、安定化させることができます。 ***********************************    【X.まとめ】    以上のような効果によって、焼却処理は3原則に基づいて行われること    をご理解いただけたでしょうか? 今回は、焼却処理が中間処理の3原則をどのように厳守しているのか    ご紹介いたしました。 日本において廃棄物の問題は、まだまだ解決しきれずに、    大きな課題として残されています。 今回紹介させていただいた焼却処理における3原則を参考    に、ご自身と関わりのある廃棄物が“適正”処理されているか    再確認してみるのもよろしいのではないでしょうか。 ***********************************    ■□編集後記■□    今回のみだコロジーはいかがでしたか?    ちょっと専門的な分野だったと思いますが、知っていて損はないと思い ます。    私は、焼却施設で一年間研修をしてきましたが、    日々勉強になることばかりでした。    今回、この研修で学んできたことを読者のみなさまに分かりやすく、    お伝えできていれば幸いです。        次回は5月13日発行予定、    みだコロジー「埋立処分について」です。           ♪♪ お楽しみに ♪♪ =======================================   【合併のお知らせ】    株式会社ミダックホールディングスと株式会社ミダックおよび株式会社    ミダックライナーは、株式会社ミダックを存続会社として、平成22年4月1日    をもちまして合併いたしました。    これまでの株式会社ミダックホールディングスおよび株式会社ミダックライナー    への温かいご支援を感謝いたしますとともに、引き続き株式会社ミダックに    変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。 =======================================   【潟~ダックふじの宮微量PCBの実証実験に関して】    環境省より平成17年から実施されている微量PCB汚染廃電気機器等の焼却実証    試験において実証試験の協力依頼が(株)ミダックふじの宮にあり、平成21年11月    18日から20日までの3日間、試験を行いました。    今回の実証試験の実施結果については、下記の環境省報道発表をご覧ください。    http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12336 ======================================= .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。    ご意見、ご質問もお待ちしております!    (メールマガジン送信元アドレスには返信しないで下さい。)   ⇒ melmag@midac.jp   ◆バックナンバーはこちらからご覧ください。     ⇒ http://www.midac.co.jp/jp/mllist/ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*    <みだコロジー2010>     発行日:毎月第2木曜日     発行元:株式会社ミダック    株式会社ミダック    静岡県浜松市東区有玉南町2163番地    TEL: 053-471-9361 FAX: 053-471-9373    URL: http://www.midac.jp/    ミダックは、水と大地と空気そして人、すべてが共に栄えるかけがえ    のない地球を次の世代に美しく渡すために、その前線を担う環境創造    集団としての社会的責任を自覚して、地球にやさしい廃棄物処理を追    休してまいります。   ※掲載された記事・情報を許可なく転載することは固く禁じますが、    メールを職場の同僚やご友人に転送していただくことは大歓迎です! ――― Copyright(C)2006-2010 MIDAC CO.,LTD. All Right Reserved.――――