━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2009          ☆   ☆                       ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜 ☆                      _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━ ◆◇ 廃棄物の区分 〜産廃20種類のどれ?〜 ◆◇                        【2009年12月10日発行】 読者の皆さん、こんにちは! 今年もあと少しで終わりですね!張り切って行きましょう!    私たち2009年度入社社員の担当になってから、廃棄物の区分に焦点    を当ててメルマガを作成してきました。    廃棄物の基本的な考え方等は、ご理解頂けたでしょうか。    今年最後のメルマガということで総集編として、基本的な知識も踏まえ    応用編をご紹介していきたいと思います。    それではまずは第一章の【廃棄物の区分(基本編)】に進みましょう。    ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。       ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ===================================    <CONTENTS>    【T.廃棄物の区分(基本編)】    【U.廃棄物の区分(応用編)】    【V.判断基準】    【W.注意事項】 【X.まとめ】 =================================== 【T.廃棄物の区分(基本編)】 これまでのメルマガで産業廃棄物が20種類あることは    もうお分かりだと思います。    もし、分からない方もしくは他の種類を確認したい方は、    過去発行のメルマガを参照してみてください。    (『産業廃棄物の区分』    http://www.midac.jp/jp/mllist/backno/200907.txt)    (『特別管理産業廃棄物の区分』    http://www.midac.jp/jp/mllist/backno/200908.txt)    それでは次の廃棄物がどの種類に区分されるのか考えてみてください。    @Q;ツナ缶を製造する工場から出るツナの残渣    AQ;スチール缶を製造する工場からでる金属片    BQ;ポリ容器を製造している工場からでるプラスチック片    CQ;印刷業者から出る引火点70度未満の廃溶剤    DQ;企業の分析室から出る硫酸(PH2以下、重金属含まず)    EQ;企業の分析室から出る廃液(PH4、基準値以上の重金属を含む) @A;動植物性残渣    AA;金属くず    BA;廃プラ    CA;引火性廃油    DA;腐食性廃酸    EA;特定有害廃酸    ここまでの問題は簡単でしたか。今一度、本章で産業廃棄物の区分を    再確認しておきましょう。    それでは、次は応用編に進みましょう。 ***********************************    【U.廃棄物の区分(応用編)】  応用編では、基本編の例で出した廃棄物が混合している具体的な例     で考えてみましょう。     1)基本編の例題@動植性残渣とA金属くずの混合物  例:ツナ缶工場から出る製品廃棄     2)基本編の例題B廃プラスチック類とC引火性廃油の混合物     例:印刷業者からでる溶剤(引火点70度未満)の付着したカートリッジ       「引火点70度未満の引火性廃油が付着した廃プラ」  3)基本編の例題DpHが「1」の廃酸とEの基準値以上の重金属が       混入している廃酸     例:研究室から出る使用済みの硫酸(PH2以下)   「腐食性廃酸に基準値以上の重金属が混ざっている場合」    このように廃棄物は複数の種類の廃棄物が混合した状態で    出るケースが多く見受けられます。    二種類混合した廃棄物は、本来どちらかの種類に区分されます。    だからこそ、この三つの事例は判断に迷われた方も多いの    ではないでしょうか。    ではこのような廃棄物をどうやって分類していくべきなのでしょうか。    次章では、ある判断基準を設けて廃棄物を区分していきます。 ***********************************    【V.判断基準】   廃棄物の種類を決定するのに、性状や主成分、危険性が高いもの、    処理する際に困難なものを優先するという考え方があります。    前章の例について考えて見ましょう。    1)この缶詰を区別するための一つの見解として、 廃棄物の『主成分』があります。ではこの場合、      廃棄物の種類は金属くずあるいは動植物性残渣のどちら      になるでしょうか。この場合、「ツナ缶」の主成分は      内容物であるツナとなります。      よってツナ缶の製品廃棄は動植物性残渣となります。    2)この場合、区分するための一つの見解として、      二種類の廃棄物のうち危険性が高いものを優先する      という考えがあります。      また、処理する際に引火性廃油の付着物であれば特別な      処理が必要なためこの場合、主成分が廃プラスチック類      であっても危険性が高い引火性廃油の区分にあたります。      ※引火性廃油の付着度合いが無視できる量であるならば、       廃プラスチック類に区分されます。    3)この場合、二種類の廃棄物のうち主成分がどちらになるのか      特定できません。      しかし、有害物質含有物には特別な処理が必要になります。      よって、有害物質を特定するため特定有害廃酸となります。    このような判断基準で当社では区分しております。 ただし、気をつけなければいけないところがあります。    それについて次章で見ましょう。 次章ではケーススタディで紹介した「ツナの缶詰」について、 もう少し深く掘り下げてみましょう。 ***********************************     【W. 注意事項】    【判断基準】1)において、この「ツナの缶詰」を『主成分』の見解    から、‘動植物性残渣’と分類しましたが、実際に処分を行う際   ‘動植物性残渣’の許可だけを持つ業者に委託すればいいのでしょうか。    答えは、‘動植物性残渣’の許可だけでは法令違反になりかねません。    本論では廃棄物の種類は一つに決めましたが、実際の廃棄物は    動植物性残渣に加え、金属くずとの混合物であり、両方の許可を持った 業者に委託するべきです。    ○例外    ここまで判断の基準を示してきましたが、一つの見解を示しただけに    過ぎません。    その他にも、行政によっては、二種類以上混合する廃棄物の種類を    「混合物」として扱う場合があります。    例えば、【応用編】2)の例をとってみれば、引火性廃油と廃プラス    チック類の混合物として扱います。    廃棄物の種類の中にそのような「混合物」という種類はありませんが    当社としても「混合物」として扱った実績もありますし、    行政の見解によってはそのように区分する場合もあります。 ***********************************  【X.まとめ】    現在の廃棄物処理法では、世の中の様々な廃棄物すべてを一種類に    区分することは難しいです。これは廃棄物処理法の永遠のテーマ    でもあります。    廃棄物処理法は、廃棄物の排出抑制と処理の適正化により生活環境    の保全と公衆衛生の向上を図ることを目的としています。    それを守るために当社では様々な廃棄物が混合したものに対しても    判断基準を設け、法遵守を心掛けております。    ただ、以上のような判断基準をもってしても、他にも様々なケースが    存在するのは間違いありません。その都度、行政や当社に確認すること をお勧めします。 ***********************************     ■□編集後記■□    今回のみだコロジーのテーマは廃棄物の区分についてでしたが、    いかがでしたでしょうか。 今回は、廃棄物のなかでも区分しにくいケースをあげて、 あるひとつの見解からその廃棄物を分類してみましたが、 ご参考になったでしょうか。    私はまだまだ廃棄物について勉強中でしたので、今回のメルマガ作成    を通じて、非常に勉強になりました。    また、色々な方からお話を聞くこともできましたので、とても参考 になりました。    今回勉強した内容を業務に活かしていきたいと思います。    次回は1月14日発行予定、    みだコロジー『カーボンフットプリント(CFP)』についてです。           ♪♪ おっ楽しみに ♪♪ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:***:.。.:*   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。    ご意見、ご質問もお待ちしております!    (メールマガジン送信元アドレスには返信しないで下さい。)   ⇒ melmag@midac.jp   ◆バックナンバーはこちらからご覧ください。     ⇒ http://www.midac.co.jp/jp/mllist/ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:***:.。.:*    <みだコロジー2009>     発行日:毎月第2木曜日     発行元:株式会社ミダック    株式会社ミダック    静岡県浜松市東区有玉南町2163番地    TEL: 053-471-9361 FAX: 053-471-9373    URL: http://www.midac.co.jp/    ミダックグループは、水と大地と空気そして人、すべてが共に栄える    かけがえのない地球を次の世代に美しく渡すために、その前線を担う    環境創造集団としての社会的責任を自覚して、地球にやさしい廃棄物    処理を追及してまいります。   ※掲載された記事・情報を許可なく転載することは固く禁じますが、    メールを職場の同僚やご友人に転送していただくことは大歓迎です! ――― Copyright(C)2006-2009 MIDAC CO.,LTD. All Right Reserved.――――