━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2009             ☆   ☆                        ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜    ☆                        _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━ =======================================================================    【お詫び】 メルマガ発行に関して、みだコロジーは第2木曜日を発行日としており    ますが本日の発行となりましたこと、深くお詫び申し上げます。    今後このようなことがないよう努めてまいりますので、今後とも何卒 よろしくお願い申し上げます。 =======================================================================     ◆◇ 2011年リサイクル問題について ◆◇ 【2009年4月10日発行分】 読者の皆様こんにちは!    4月になり、私達メールマガジンメンバーも2年目社員となりました。    新たに、ミダックにも6名の新人が入社しました。    私達も2年目社員として、新人に負けないよう頑張りたいと思います。    ところで、最近よくテレビで地上デジタル放送の案内コマーシャルを    見るようになりましたね。近くの家電量販店でも、安いテレビには必ず    「2011年アナログテレビ放送終了」のシールが貼ってあります。    「今使っているテレビは昔懐かしいブラウン管テレビだから、     地上デジタル放送に移行する前に買い替えないとな〜。」    なんて考えている方も多いのではないでしょうか。    ただ、テレビがほとんどの家庭に普及している中、不要になる    ブラウン管テレビはいったいどれだけの量になるのでしょう。    今回のみだコロジーでは2011年に起こると予想されている    テレビのリサイクル問題について見ていきます。    ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。       ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ===================================    <CONTENTS>    【T.2011年に大量のアナログテレビが廃棄される?】    【U.廃棄される可能性のあるアナログテレビの量】    【V.アナログテレビのリサイクルについて】    【W.ブラウン管のガラスが他の製品にリサイクルできない理由】 ===================================    【T.2011年に大量のアナログテレビが廃棄される?】    2011年に、日本で地上アナログ放送が停波し、地上デジタル放送へ    完全に移行します。    ただ、ほとんどのアナログテレビは、地上デジタル放送対応の    チューナーを購入することで、デジタル放送への移行後も継続    してテレビを見ることができます。    しかし、画質と音声の劣化が起こることや、チューナーの操作が必要に    なることなど、利便性が低下すると言われています。    そのような背景から、多くの方が、2011年までにテレビを    買い替えると予想されています。    つまり、大量のアナログテレビが廃棄される可能性が高い    というわけです。    では、廃棄される可能性のあるアナログテレビの量はどれくらいに    なるのでしょうか。    それを次の章で見てみましょう。 ***********************************    【U.廃棄される可能性のあるアナログテレビの量】    経済産業省のホームページによると、廃棄されるアナログテレビの量は    以下のように予想されています。    2009年            約1100万台    2011年            約1200万台〜約1800万台   (2006年・実績         約900万台)    2011年の廃棄量に大きな幅があるのは、アナログテレビが    2011年を中心に一斉に廃棄される場合と、それまでに段階的に    廃棄される場合の両方を考慮しているからです。    仮に、2011年の廃棄量が約1800万台になった場合、    2006年の約2倍の廃棄量になってしまいます。    また、家電リサイクル法により、廃棄されるテレビはリサイクルする    ことが義務付けられています。    では、これだけのアナログテレビが廃棄されても、    リサイクルに問題は起こらないのでしょうか。    次の章で、アナログテレビのリサイクルについて見てみましょう。 ***********************************    【V.アナログテレビのリサイクルについて】    多くのアナログテレビはブラウン管テレビです。    ですから、この章ではブラウン管テレビのリサイクルについて考える    ことにします。    U章で少し触れましたが、家電リサイクル法により、廃棄されるテレビ    1台につき、部品の55%以上をリサイクルすることが    義務付けられています。    また、ブラウン管テレビは重量の50%〜60%が    ブラウン管のガラスになっています。    そのため、ブラウン管のガラスのリサイクルが必須になるのですが、    ほとんどのブラウン管のガラスが、ブラウン管の原料としてリサイクル    されていることが問題になります。    なぜなら、現在日本国内でブラウン管テレビは生産されていないからです。    つまり、2011年に大量のブラウン管テレビが廃棄された場合、リサ    イクルされたガラスの行き場がなくなってしまう可能性があるのです。    それでは次の章で、なぜブラウン管のガラスを他の製品にリサイクル    しにくいのか、理由を見ていきましょう。 ***********************************    【W.ブラウン管のガラスが他の製品にリサイクルしにくい理由】    ブラウン管のガラスは鉛ガラスというもので、酸化鉛という物質が    約50%含まれています。    この酸化鉛は雨水などがかかると簡単に鉛が溶出してしまうものなので、    他のガラス製品にはほとんど使われていません。    ブラウン管のガラス以外に、ガラスの種類は13種類あるのですが、    鉛ガラスを使用しているのはクリスタルガラスという1種類のみです。    現在、このクリスタルガラスも無鉛化が進んでいるため、    ブラウン管のガラスをリサイクルしてクリスタルガラスを作る    ことも難しいと言われています。    さらに、現在の技術では、ブラウン管のガラスから酸化鉛を完全に    取り除くことはできません。    そのため、路盤材やセメントなどへの利用もできないのです。    他用途での活用は、ガラス繊維、鉛製錬への利用といった    限られた少量の用途に限定されてしまいます。    このように、ブラウン管のガラスには特殊な性質があるので、    他の製品にリサイクルしにくいのです。    2011年はあと2年後です。    このような懸念事項への対策に注目していきましょう。 ***********************************    ■□編集後記■□    今回のみだコロジーはいかがでしたか。    2011年リサイクル問題は大きな社会問題になりそうですね。    ただ、このような社会問題を解決できるビジネスには大きな需要が    あると思います。    視点を変えれば、ビジネスチャンスと捉えることもできそうですね。    また、今回のみだコロジーで取り上げた2011年リサイクル問題は、      ミダックのグループ会社であるミダックホールディングス社長の    矢板橋もブログで取り上げています。    興味のある方は下記のURLをインターネットで調べてみてください。    2009年03月05日    ブラウン管リサイクル業者のご紹介    http://blog.livedoor.jp/midac_hd/archives/2009-03.html#20090305    2008年11月12日    11年問題、あふれるブラウン管    http://blog.livedoor.jp/midac_hd/archives/51125258.html    次回は4月23日発行予定、プチみだコロジー「続・食品廃棄物―発生抑制―」    についてです。           ♪♪ お楽しみに ♪♪    参考資料    経済産業省ホームページ    http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/case1/case1_02.html    http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g70308b03j.pdf    ブラウン管のリサイクルについて    http://www.news.janjan.jp/living/0704/0704270550/1.php    http://eco.nikkei.co.jp/column/ecowatching/article.aspx?id=MMECcd015004092007&page=2    ガラスの種類・性質について    http://www.env.go.jp/council/03haiki/y0311-08/mat04.pdf .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:**:.。.:*.:**:.。.:* ―━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━  ┏━━━━━━━━━━━━━○     プチ☆みだコロジー  ☆━━━━━━━━━━━━━┛ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―    ◆◇ 続・食品廃棄物 −食品ロス− ◆◇                 【2009年4月23日発行分】    読者の皆さん、こんにちは!!    4月は歓迎会や花見が多く、おいしい物を食べる機会が多いですよね。    つい料理を頼みすぎたり、買い込んでしまいがちなイベントですが、    まさか食べ物を残したりなんて・・・していませんよね?    私は貧乏性なので、最後に全部食べてしまいますが。笑    食べ物と言えば先日、食品リサイクル法に新たな動きがありました。    現状の「再生利用」目標だけでなく、「発生抑制」に関しても    目標設定することを、政府が検討しているそうです。    2010年度を目処に目標を新設する予定なので、もし目標が設定され    たら今以上に発生抑制への取り組みが加速していくことでしょう。    今後の動向が見逃せない食品廃棄物ですが、今回はその中でも    食べられる部分である「食品ロス」にスポットを当てていきます。    正に『もったいない』部分である食品ロスを、日本で一年間に廃棄    している量はなんと!・・・おにぎり○○○億個!?    さらに、消費・賞味期限はこんな風に設定されていたの!?    などなど、答えは本文で!!    それでは最後までご覧ください♪    ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。       ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ==================================    <CONTENTS>    【T.食品ロスの現状】    【U.なぜ廃棄されるのだろう】    【V.減らすためにはどうすればいい?】 ==================================    【T.食品ロスの現状】    食品ロスについて見ていく前に、食品廃棄物や食品リサイクル法に    ついておさらいしたい方は、下記のリンクを確認してください。    ・プチ☆みだコロジー7月号 「食品廃棄物」      http://www.midac.jp/jp/mllist/backno/200807.txt    では本題に入ります。    既に冒頭でも述べましたが、食品廃棄物の中にはまだ食べられる部分    (食品ロス)があります。食品ロスの廃棄は、食べられない非食部分    の廃棄に比べてもったいないですよね。     <食品ロスの例>       工場やスーパーなど・・・売れ残りや返品       レストランや家庭など・・・手付かずの食品や食べ残し    これら食品ロスの量は、日本で一年間に排出される食品廃棄物の    約30〜50%に相当する約500〜900万トンと推計されています。    (※H17年度環境省、農林水産省統計資料より抜粋)    これは一人一日あたりに換算すると、おにぎり約1.5個ほどの廃棄に    なり、日本は年間で600億個近くも捨てていることになります。    とても多いですよね・・・    でも、何故これだけの食品ロスが発生するのでしょうか。    次の章では廃棄の理由について見ていきます。 **********************************    【U.なぜ廃棄されるのだろう】    食品ロスの発生には多くのケースが存在します。    今回は、幾つか特徴的なケースを取り上げました。     ケース@:新商品販売や規格変更に合わせて店頭から          撤去された食品(スーパーなど小売店)     ケースA:品切れを防止するために保有するうち、期限切れ等で          販売できなくなった在庫の食品(工場や倉庫)     ケースB:食べ残しや期限切れとなった食品(レストランや家庭)       ※他のケースについても詳しく知りたい方は、編集後記下に        参考資料を掲載していますので、そちらでご確認ください。    @Aは企業の戦略的廃棄によりますが、Bは食品の安全性を    確保するための廃棄です。    食品ロスが発生する理由の一つに、「期限」が挙げられそうですね。    ところで皆さんは、どのように期限を決めているかご存知ですか。    食品の消費・賞味期限は、試験や検査に基づく期限よりも    安全のために短く設定されていることがほとんどです。    (例えば、16ヶ月×0.75(安全係数)→12ヶ月といった具合です。)    このような期限の設定方法ならば、食品の安全性が十分確保できる    一方で、どうしても食品ロスは増えてしまいます。    食品ロスを0にすることは、なかなか難しいかもしれませんが、    少しずつ無駄は減らしていかなければなりません。    最後に、発生抑制への対策を見ていきますね。 **********************************    【V.減らすためにはどうすればいい?】    もったいないという理由だけでなく冒頭のニュースや不景気の    影響からも、食品ロスの発生抑制は食品関連企業にとって今後の    課題となっていくことと思われます。    U章で取り上げたケースをもとに、食品ロスを減らすための対策を    見てみます。     ・食品ロスの実態や発生抑制目標の明確化(@AB)     ・適切な期限表示のため必要以上に短い安全係数の見直し(AB)     ・食品期限表示についての正しい理解の促進(B)      (→ 賞味期限はあくまで「おいしく食べられる期限」)    この中でU章のどのケースにも共通して言えることは、実態の    把握と発生抑制目標の設定です。    まずは「食品ロスがどのように・どのくらい発生しているのか」    を各ケースで把握してから、それらの対策を練ると良いでしょう。    最後に、消費者にできる発生抑制の取り組みとして    『食べ物への感謝の心を大切にし、残さず食べる』    ことがあります。    毎日食べているお米を作るにしても、約半年かかります。    ご飯を1粒も残さず食べるような当たり前の感謝の心が、    食品ロスの発生抑制へと繋がっていく様に思います。 **********************************    ■□編集後記■□    最後までご覧いただきまして誠にありがとうございます。    今回の記事「食品ロス」はいかがでしたか。    ちなみに、食品ロスを有効に利用している活動もあります。    メーカーや小売店から食品ロスを寄付してもらい、必要として    いる人に無償で提供している活動が「フードバンク」です。    NPO団体が中心となって活動していることが多いようです。    あくまで有効利用の活動なので発生抑制ではありませんが、    取り組みとしては非常に面白いものであると感じます。    まだまだ課題(企業が寄付した食品の転売・再販されない担保など)    も多いようですが、ムダを減らす活動として今後も要注目ですよ。    次回は5月21日発行予定、みだコロジー「PRTR法」についてです。    化学物質排出移動量届出制度とは?何のために?誰が?どこに?    何を届出なければならないのでしょうか?          ♪♪ お楽しみに ♪♪    ≪参考資料≫    ● 食品ロスの削減に向けて     (H21年1月28日 農林水産省総合食料局環境対策室)     http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/forum/13th/     shiryo1.pdf#search='食品ロスの削減に向けて'    ● 食品ロスの現状について     (H20年8月8日 農林水産省)     http://www.maff.go.jp/j/study/syoku_loss/01/pdf/data2.pdf .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。    ご意見、ご質問もお待ちしております!    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