━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2008               ☆   ☆                           ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜     ☆                         _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━  ≪ 4月号 ★処理困難物★ ≫         【 2008年4月10日発行分 】    みなさんこんにちは!    ポカポカ陽気の続くなか皆さんいかがお過ごしでしょうか?    私といえば、花粉症と、    春の陽気に誘われてコックリコックリしないよう    睡魔と戦う毎日です。    特に花粉症は浜松にきてからひどくなる一方で困ってしまいます。    前住んでいた所ではそんなにひどくなかったのに、、、、、、、。    でも、こんなふうに    前いた所と今住んでいる所で環境が変わるのは当たり前。    皆さんにも色んな経験ありますよね?    皆さんは今まで住んでた地域ではゴミとして出せたのに    引っ越し先ではゴミとして出せない物が出てきた!    なんて経験ありませんか?    今回のメルマガはそんな経験に関係する    「処理困難物」についての特集です。    皆さんどうぞ最後までお付き合い下さい!     ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。      ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送り下さい。     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜          <CONTENTS>    1.【処理困難物って??】    2.【なぜなぜ処理困難??】    3.【処理困難物、処理方法は??】   4.【処理困難物のこれから】 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  【1.処理困難物って??】    地域によって出せるゴミの種類が違う、、、、    実はそれ、その地域のゴミ処理設備の能力やゴミ処理の仕方    によって決まっています。    悲しいかな全てのゴミ処理施設を最新鋭のものに、、、    というわけにはいかないので    どうしても処理が難しいものが出てきてしまうのですね。    そうしたゴミは処理困難物(適正処理困難物)と言われています。    詳しく言うと、    処理困難物とは大きすぎて収集・運搬が困難だったり、    処分過程(収集・運搬・処理・処分)のいずれかで、    有害ガス・臭気・有害排水等が排出されたり、     引火して爆発する危険性があったり、感染性病原体が流出する恐れが    あったりする廃棄物を指します。    具体例としては    ・スプリング入りマットレス    ・ポリ塩化ビフェニール(PCB)を含むテレビ等の家電製品    ・水銀、カドミウム、鉛などの有害重金属を含む蛍光灯、乾電池    ・焼却すると有害ガスを発生させるプラスチック(塩化ビニル等)    ・アルミが付着した酒パックの複合素材    ・硫酸ピッチ    等々、、まだまだ沢山あります。    私たちの手に余る厄介者、結構な種類があるのですね。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   【2.なぜなぜ処理困難??】    それでは、そんな処理困難物について    もっと良く知るために    悪名高い「硫酸ピッチ」と「PCB」が    なぜ処理困難物なのかを見てみましょう!    その前にまず、「硫酸ピッチ」と「PCB」がどんなものなのか?    について見てみましょう!    「硫酸ピッチ」とは、    不正軽油を密造する際に発生する副産物の一つで、    重油などに含まれるタールや油分と硫酸からなる混合物です。    また、その性状は様々といった特徴もあります。    「PCB」とは、    別名、ポリ塩化ビフェニルと呼ばれ、約209種が存在します。    物性は、熱に対して安定で、電気絶縁性が高く、    耐薬品性に優れているといわれています。    加熱や冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサといった    電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤など、    非常に幅広い分野に用いられていました。    では次に、    これらの物質が処理困難物である理由について見てみましょう!    「硫酸ピッチ」が処理困難物と呼ばれる理由には    ・水と混じると亜硫酸ガスを生じ、吸い込むと気管や肺に障害がでる    ・触れると肌がただれる    ・焼却処分する際に、焼却炉が損傷する可能性がある    ・性状が多岐にわたり(固体だったり、液体だったり、、、等)、    対応するのが困難    といったものが挙げられます。    「PCB」が処理困難物と呼ばれる理由には    ・生体に対する毒性が高く、脂肪組織に蓄積しやすい     (発ガン性があり、また皮膚障害、内臓障害、     ホルモン異常を引き起こすことが分かっている)    ・不適正な焼却処理をすると、ダイオキシン類が発生し易い。     (PCBのいくつかは、それ自体が、かの有名な     ダイオキシン類に分類される)    といったものが挙げられます。    人体に対して毒性のある物質だったり    処理する際に、色々と制約が多かったりすると    人の手を入れて処理しにくかったり    より高性能な、特別な施設が必要だったりするのです。    このあたりが、    これらの物質が処理困難物といわれる所以なのです! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   【3.処理困難物、処理方法は??】    では「硫酸ピッチ」や「PCB」は    現在、どのように処理されているのでしょうか?    ・「硫酸ピッチ」    硫酸ピッチの処理方法として、以下のようなものが挙げられます。    ・ 焼却処理    ・ 消石灰を添加し中和後、埋め立て処分    ・ 消石灰を添加し中和後、焼却処理                          ただし、そこは処理困難物!    それぞれに処理上の課題や制限も抱えています。    焼却処理では、その性状が多岐に渡るため、    焼却炉へ導入することが難しいということや、    焼却ガス中の排ガス量増加・排ガス質の低下により    大量処理が困難といった問題があります。    また、消石灰添加後の埋め立て処分では、    埋め立て後の化学反応により、    硫化水素が発生する可能性があります。    ・ 「PCB」    PCBの処理方法として考えられるのが、以下のようなものです。    ・ 焼却処理(熱分解処理)    ・ 化学処理      ・ 脱塩素化分解処理      ・ 水熱酸化分解法(国内実績アリ)      ・ 還元熱化学分解法    焼却処理は、これまでに何度も計画されたものの、    地方自治体や地域住民の同意が得られず、    施設建設にはいたりませんでした。    そこで、焼却処理に変わる技術として    上記のような化学処理法が開発されてきました。    化学処理法は、    ・ ダイオキシン類の生成がない    ・ モニタリングが容易    ・ 事故時の対応が取りやすい               等の特長があります。    但し、これらの処理法によって    PCBがどのようなメカニズムで分解していくのか、    またPCBやダイオキシン類以外の有害物質、    例えば他の有機塩素化合物は生成していないか    などの事実ははっきりしておらず、    これらのデータ収集が望まれます。    処理上の課題を抱えているとはいえ    適正に処理するのが不可能というわけではないというのは    非常に心強いですね! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  【4.処理困難物のこれから】    さて、上記のような処理困難物、    処理するのが困難なだけあって、    処理できる施設が少なく、かつ、比較的高額な処理料金がかかります    その結果、不法投棄をしてしまう心無い人たちがいるのが現状です。    その悪循環を断ち切るためにも    処理困難物を出さないようにしていくことが重要です!    そのために参考となるのが、メルマガでも何度か取り上げられている    「ライフサイクルアセスメント」という考え方です!    この概念を導入し、    例えば、人体に有害な物質を使わないといった、    廃棄方法や廃棄時の環境汚染を考慮した製品作り    をして行く事がポイントなのです! =====================================================================   口■編集後記■□    さて、今回のみだコロジーはいかがでしたでしょうか?    今回「処理困難物」として注目した「硫酸ピッチ」は    他にも問題を抱えています。    もともと不正軽油を製造する過程で生じる副産物なので    適正な処理施設や処理方法が存在しても、    排出元が処理を依頼しない(不正をしたことがばれるので)のです。    そのため、不法投棄等の違法行為につながりやすいらしいのです。    、、、とても難しい問題ですね。    私たちも適正処理を追及する処理業者の1社として    もっとこの問題についても勉強していかなければなと強く思いました!    次回は、「ごみの○○」です。    人にもごみにも、○○ありですよー!!    次回もどうぞお楽しみに☆ :*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。:*:*:.。 ―━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━        ┏━━━━━━━━━━━━━━○        ┃  プチ★みだコロジー   ┃       ☆━━━━━━━━━━━━━━┛                    ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―  □■ 第10号 □■                          【2008年 4月24日】   こんにちは♪   春うららかな今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?   春は一年という時間が繰り返されるのを感じる季節ですよね。   最近私も一年前の自分を振り返っては、   少しでも成長していたらいいなぁと思うことがしばしばあります。   さて、今回のテーマは「ごみ処理の歴史」です。   今現在行われているごみ処理も、きっと時代ごとに変化を遂げてきたに   ちがいありません。みだ子とコロ君の対話を通して、   これまでを振り返ってみましょう☆   ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。      ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送り下さい。 ======================================================================   <CONTENTS>   1.現在のごみ処理   2.ごみ処理の歴史   3.これからのごみ処理 =======================================================================  《 1. 現在のごみ処理 》   みだ子&コロ君「こんにちは〜☆」   みだ子「春は始まりの季節!コロ君にも後輩ができたわね。」   コロ君「そうなんです。10人の新卒社員が新しく仲間になりました!」   みだ子「うんうん。コロ君も先輩として、後輩をリードできるように       頑張らなくちゃね。       さてと!ところでコロ君。ごみ処理のフローを簡単に説明       してもらえるかしら?」   コロ君「ところでって、急なフリですね〜。       ええと、発生したゴミを回収して、直接埋立て処分されたり       中間処理で減量化してから埋立てられたり、あとはリサイクル       されたり・・・。」   みだ子「まあそんなところかしら。       ちなみに、平成17年度の一般廃棄物の統計を見てみると       排出量の約90%は中間処理で減量化や再資源化が行われて、       直接埋立てされているのは約3%なのよ。」          コロ君「へえ〜。で、最終的に埋立てられるのはどのくらいなんです?」   みだ子「最終的に埋立処分された量はね、排出された量を100%とすると       その約15%よ。」   コロ君「結構減量されるんですね!」   みだ子「そう。最終処分場の残余年数はあと15年って言われるくらい       逼迫しているしね・・・・。       でもこんなふうに減量化が行われるようになったのって、       結構最近のことなの。」   コロ君「そうなんですか?!」   みだ子「ふふふ。じゃ、ちょっとごみ処理の歴史について話して       みましょうか。」 *----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*  《 2.ごみ処理の歴史 》   みだ子「ねえコロ君、縄文時代にごみってあったと思う?」   コロ君「え、だいぶ遡りますねえ。どうだろう・・。       あ!貝塚って、縄文時代のごみ捨て場って言いますよね。」   みだ子「そうそう。昔っから人が生活する上でごみは出ていたのよ。       でも、特に問題にはならなかった。どうしてだと思う?」   コロ君「うーん、人が少なかったからかなあ。」   みだ子「そう!人口が少なければごみもそんなに出ないものね。       人口が増えてごみの処理が滞れば、生ものは臭くなるし、虫も       わいてくる。       人口が集中してきた奈良時代には、ごみ処理や街の清潔のための       官位が存在したと言われているわ。」   コロ君「へえ!そんな昔にもそういう役職があったんですね。」   みだ子「とは言え、ごみは近くの空き地、堀や河川に投棄したり       野焼きをしていたみたいだけどね。       ちなみに大規模な埋立処分場ができたのは江戸時代よ。」   コロ君「埋立て登場!」   みだ子「そして、明治時代にはコレラが流行したことで、政府はゴミを       極力焼却するように指示を出したの。       明治33年には“汚物掃除法”が制定され、       徐々に伝染病がなくなっていったわ。       日本最初のごみ焼却炉もこの頃できたそうよ!」   コロ君「焼却炉キター!」   みだ子「でも、コストの問題から大正・昭和に入っても、焼却炉があるの       は大都市くらいで、直接埋立てが中心だった。       そして高度経済成長期に入ると・・・」   コロ君「高度経済成長期!というとごみの量はすごく増えたのでは?」   みだ子「そうなの。明治時代の家庭ゴミは一人当たり一日100g程度と言わ       れるけれど、昭和40年には一人当たり700gだものね。」   コロ君「それに、出てくるごみの質も変わったんじゃないですか?       工業製品とか、処理困難物が。」   みだ子「その通り!それでもまだ低湿地に直接埋立てたり、野焼き       して埋立てたりすることが多かったものだから、埋立地からの       汚水や悪臭、煙なんかに悩まされた。       この頃の色んな公害を、コロ君も知っているわよね?」   コロ君「水俣病とか、イタイイタイ病、四日市ぜんそく・・」   みだ子「そうそう。それに、ごみ戦争なんてものもあったのよ。       こんな風にいろんな公害問題を受けて、埋立地からの浸出水や、       焼却炉からの煤煙も考慮されるようになっていったわ。」 *----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*   《 3.これからのごみ処理 》   コロ君「いやあ、今のごみ処理の状況に至るまでにも長い道のりが       あったんですね。」   みだ子「でしょう?そして、まだまだいろんな課題があるわ。       最近では、既に埋立が終了した最終処分場のごみを掘り起こして、       もう一度分別したり溶融したりしてかさを減らすなんていう       取り組みも行われているのよ。最終処分場の延命化ね。       ごみの捨て場がなくなって、今まで埋立ててきたものを       掘り起こすって、何だか象徴的な話よね。       遠い昔の人がごみを捨てる時、そんなことになるなんてきっと       想像がつかなかったと思うわ。       これまでは衛生についての問題が多かったけれど、これからは       ごみの減量化や資源の循環の為に、分別や中間処理に力を入れて       かなくちゃ。未来のためにね。」   コロ君「そうですね。それには、ぼく達みたいな処理する人だけじゃなく       出す人、作る人と協力する必要がありますよね!」   みだ子「うんうん。さすが!先輩になるコロ君。」   コロ君「へへへ。       あと話を聞いていて、沼地にごみがそのまま投棄されている       発展途上国の状況のことを思い出しました。       昔の日本も同じようなものだったんですね。」   みだ子「そう・・・、しかも発展途上国は先進国で作られた製品が       輸出されて、適切に処理されないっていう状況でしょう?       製品の中には有害物質が含まれる場合も多いのに。       ゴミの輸出なんてバーゼル条約(*)に反する行為はもっての他だけど、       製品の輸出が結果的にはゴミの輸出につながる       とも言えるのよ。」   コロ君「そうか!じゃあ日本は適切に処理できるような技術を提供       すればいいんじゃないかな!?」   みだ子「いいところに気が付いたわね、コロ君!       これからも、ひとつひとつ勉強していきましょう。」   コロ君「はい!頑張ります!!」   コロ君&みだ子「それでは今回はこの辺で、またね〜〜〜☆」  (*)バーゼル条約 … 正式名称を「有害廃棄物の国境を越える移動及び            その処分の規制に関するバーゼル条約」といい、            有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分によって            生じる人の健康または環境に係る被害を防止することを            目的として、1989年にスイスのバーゼルにおいて            採択、1992年5月に発効された。 *----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*   □■編集後記■□   今回のプチみだコロジー、いかがだったでしょうか??   みだ子とコロ君の会話の終わりに出てきた、   「掘り起こしによる最終処分場の延命化」の詳細については   下記のURLを参照の上、「コラム7 ごみの掘り起こし」を御覧下さい。   【環境省>環境白書・循環型社会白書(平成17年度版)】   http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/junkan/h17/html/jh0501000200.html#3_1_2_4   次回もお楽しみに☆ *----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*   ◆ミダックは、水と大地と空気そして人、すべてが共に栄えるかけがえの    ない地球を次の世代に美しく渡すために、その前線を担う環境創造集団    としての社会的責任を自覚して、地球にやさしい廃棄物処理を追及して    まいります。    株式会社ミダック    静岡県浜松市東区有玉南町2163番地    TEL:053-471-9361  FAX:053-471-9373    http://www.midac.co.jp/ :*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:.   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。   ◆ご意見、ご質問もお待ちしております! ⇒ melmag@midac.jp    メールマガジン送信元アドレスには返信しないで下さい。 :*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:.