━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2007           ☆   ☆                       ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜   ☆                     _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━   ≪ 12月号 【超臨界技術って何!?】 ≫                    【 2007年12月13日発行分 】  みなさんこんにちは! 12月に入り、いよいよ本格的な冬がやってきましたね!  私はといえば、朝は布団から出るのが辛くて辛くて、、、、、、、。  仕事から帰ってくれば、コタツでぬくぬくテレビ鑑賞の日々です。 も、もちろん見るのはニュースとかサイエンス系の番組等ですよ。  その証拠に、今回のテーマは「超臨界技術」についてです。  テレビでは、この技術を使った 焼酎カスのリサイクルについて特集していました。 それをヒントに、今回は「超臨界技術」を使った 廃棄物処理の色々を紹介してみたいと思います。  少し難しい話かも知れませんが、どうぞ最後までお付き合い下さい!   ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。      ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送り下さい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  <CONTENTS>  1.超臨界技術って?  2.超臨界技術の可能性  3.超臨界技術で資源の有効利用を 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  【1.超臨界技術って?】  「超臨界技術」とは、超臨界流体を利用した様々な技術の総称です。  では、超臨界流体とは、いったいどういうものなのでしょうか。  物質は固体・液体・気体のいずれかの状態にあります。  そして、温度を上げていけば、  固体は液体に、液体は気体へと変化します。 では、温度と同時に圧力も上げていくとどうなるのでしょう?  その物質は・・・気体?液体?固体?  そう!!その時の物質の状態こそ、「超臨界流体」なのです!!  物質は、温度と圧力を同時に上げていき、  ある時点(臨界点)を越えると、  超臨界流体という状態になるのです!!  この超臨界という状態は、実は中々の優れもので、  液体のように物質を容易に溶解し、  気体のようにどこにでも入り込むことができます。  言葉を変えれば、液体と気体の両方の性質をもつ状態ともいえます。  そして、この「超臨界流体」状態にある水や二酸化炭素は、  通常は溶けない物を溶かしたり、  分解の難しい物質を分解する特性をもっているのです!  それでは次に、この特性を活かして、  どのように「超臨界流体」が活用されているのかを見てみましょう! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【2.超臨界技術の可能性】  『超臨界技術』は、現在様々な分野   (医療・汚染浄化・食品etc)で活躍中です。  さらには、リサイクルや廃棄物処理に関しても  色々と研究が行われているようです。  そこで「リサイクル」と「廃棄物処理」という観点で、  「色々な超臨界技術」を紹介していきたいと思います♪  <リサイクル>  ペットボトルリサイクル  ペットボトルのリサイクルは、既に大抵の方がご存知のはず。  ただ、従来のリサイクルでは再生品の純度や清潔さの問題によって、  飲料水用のボトルへの再生利用は難しかったのです。  しかし、超臨界技術を用いることで、  飲料水用のボトルも作れるようになりました!!  超臨界技術を用いる事でペットボトルは、  その原料の「テレフタル酸」と「エチレングリコール」  にまで綺麗に分解されます。  綺麗な原料にすることで、  そこから新品同様のペットボトルを作る事が可能になった!!  というカラクリなのです。  ちなみに、同じ原理を使って、  複合プラスチック(幾つかの素材を組み合わせたプラスチック)  のリサイクルも可能となりました!!  <廃棄物処理>  ダイオキシンの無害化  現在までに開発されたダイオキシン類の無害化技術には  様々なものがあります。  しかしながら、従来のダイオキシン類の無害化技術には、  「分解・無害化達成までに長時間かかる」  「環境に悪い物質が流出する場合もあり、環境負荷がある」  「複雑な制御が必要である」  等の問題がありました。  そこで、超臨界技術が注目され始めたのです。  超臨界技術を用いてのダイオキシン類の無害化は、  「超臨界流体の持つ高い反応性により、従来よりも短時間で分解可能」  「環境負荷が少ない」  「比較的簡単な制御で分解可能」  といった利点があります。  つまり、上記の問題点はクリアーできる画期的な技術なのです!!  しかし、超臨界状態を作り出すために必要なエネルギー量が膨大で、  実用化に際しては省エネルギー等によるコスト面での改良が、  必要不可欠といった短所もあります。  一日でも早いコスト面の問題解決が望まれますね!  以上に挙げた技術例の他にも、  まだまだ沢山の研究事例があるようです。  そこで、その中でも廃棄物処理に関係したものを  いくつかピックアップしてみました♪  ・PCBの無害化  ・水汚泥の分解  ・製紙廃棄物の完全分解  ・フロンの完全分解  ・TNT火薬(化学兵器)の処理  ・写真現像廃液の完全分解  ・イオン交換樹脂の完全分解  、、、、、、うーん、以外と沢山ありますね。  でも、中々いろいろな物に使えそうじゃないですか???  そして、今こうしている間にも  超臨界技術に関する研究は進められているとのこと。  今後、どんな廃棄物処理分野で活躍してくれるのか  考えただけでわくわくしますね♪ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  【超臨界技術で資源の有効利用を】  私たちは生活をしていく上で必ず廃棄物を排出していきます。  その排出された廃棄物はできる限り少なく、  もしくは、廃棄物を資源として有効利用していけたら良いですよね?  こうした考えが、地球に優しい循環境型社会の理念です。  今回特集した「超臨界技術」は、  資源の有効利用の一翼を担う可能性を予感させてくれました。  実際、上記の「超臨界技術」による  ダイオキシンの無害化やPCBの無害化は、既に実用化されています!  「超臨界技術」が、今後の現代社会を  循環境型社会へと導く力となっていって欲しいものですね♪ =====================================================================  口■編集後記■□  今回の特集いかがでしたでしょうか?  超臨界水技術はとても幅が広く、廃棄物処理に限らず、  いろいろな可能性が研究されています。  例えば、超臨界水を使った温泉事業。  はたまた、超臨界水を使っての食物の栽培。  そして、常温・常圧での超臨界水。  これらの例を見ましても、  魅力的な可能性を秘めた魔法の水だということが、  おわかりいただけたでしょうか。  今回は、なじみのない言葉も多く、 とっつきにくい内容かもしれませんが、 この記事で新技術に興味を持ってもらえたら幸いです。  今回の記事を作成して、  専門用語も言い方もひとつではなく、  様々な表現方法があるなと思いました。  ・・・・ホント、言葉って難しいですよね。  さて、次回は、最近話題のあの   バイ○燃料!!  次回もどうぞお楽しみに☆ ―━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―  ┏━━━━━━━━━━━━━○     プチ☆みだコロジー  ☆━━━━━━━━━━━━━┛ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    □■ 第 6 回 □■                      【 2007年12月27日発行分 】  ≪バイオ燃料って何!?≫   みなさんこんにちは!   12月ももう終盤、今年も残すところあとわずかですね。   暑かった夏も今では遠い過去です。。。 冬は雪山へ出かけたりと個人的には 大好きです☆☆   が、しかし!!! ここ最近の原油価格の高騰、雪山へと遠出なんてとんでもありません!   車を持つ私にとって、とても頭を悩まされる現状にあります。   さて、こうした現状における救世主になるかもしれないモノのひとつに   バイオ燃料というものがあります。   今回はその「バイオ燃料」に焦点を当ててみました♪ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  <CONTENTS>  1.バイオ燃料って?  2.バイオ燃料普及への取り組み  3.バイオ燃料普及への課題と期待 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【1.バイオ燃料って?】  バイオ燃料とは、植物性の物質を利用して作られる自動車用の燃料 のことをいいます。  具体的には光合成を行って成長する植物(木材)などからエタノール やメタノール、食用油などからメチルエステルなどが作られます。  さて、「バイオ燃料」と一口に言ってもいろいろな形態があります。  その中で代表的なものを2つに分類すると・・・  バイオエタノール:ガソリンの代替燃料  バイオディーゼル:軽油の代替燃料  となり、下記のような特徴(メリット)があります。  ●バイオ燃料はカーボンニュートラル   植物由来のバイオマスを燃やして排出されるCO2はもともと植物   が成長過程で大気から吸収したものであるため、大気中のCO2を  増やしたことにはなりません。   よってCO2は理論的にはゼロということになります。   こうした考えを「カーボンニュートラル」と呼びます。  ●バイオ燃料はリニューアブル(再生可能)   枯渇が心配されている化石系原料に対してバイオ燃料は植物由来   であるため持続的利用可能な原料として位置づけられます。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【2.バイオ燃料普及への取り組み】  ここ最近の原油価格の高騰により、レギュラーガソリンでも  150円/Lを超えてしまっているとても悲しい現状です。  1回の給油が40Lとして月4回の給油をすると  ・・・24000円!!!  私が学生時代のころ、ガソリン価格は100円を切っていました。  その時代と比較すると一月で8000円もの差が出ていることに  なります。  とても静観できる状況ではありません!  そこでバイオ燃料の登場です!  バイオエタノール・バイオディーゼルそれぞれの例を  見ていきましょう♪  ●○バイオエタノール○●   実はバイオエタノール、諸外国においては実用化されており様々な   優遇措置をとっています。   その例をいくつか挙げていきます♪   ブラジル・・・・・・15円/Lの減免   スペイン・・・・・・55円/Lの減免   ドイツ・・・・・・・91円/Lの減免   フランス・・・・・・53円/Lの減免   スウェーデン・・・・91円/Lの減免   ドイツ、スウェーデン等の優遇より現在の原油価格から減免額を   差し引いて計算するとなんと15000円もの差が出ることになります!   一方、日本での取り組みは・・・   日本では地球温暖化対策につながるバイオ燃料の普及を後押しする新たな   優遇税制について、来年度にも導入する方針を明らかにしました!  バイオ燃料をガソリンに混ぜた場合、1リットル当たり53・8円のガソリン   税(揮発油税と地方道路税)、軽油に混ぜた場合は同32・1円の軽油引取税   を、それぞれバイオ燃料分について非課税とする方針であるそうです。  ●○バイオディーゼル○●   バイオエタノール同様、諸外国においてはバイオディーゼルにおける   優遇措置をとっています。   ドイツ・・・・・・・・ガソリン税 100%免除   イタリア・・・・・・・ガソリン税 100%免除   オーストラリア・・・・ガソリン税 100%免除   スペイン・・・・・・・ガソリン税 100%免除   スウェーデン・・・・・ガソリン税 100%免除   フランス・・・・・・・ガソリン税 79%免除   英国・・・・・・・・・ガソリン税 44%免除  優遇税制はバイオ燃料の利用促進に繋がっていくものですね♪  <参考URL>↓↓↓   http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/seisan/kikai_housin/5/shiryou6.pdf  一方バイオディーゼルにおける日本での取り組みはどのようなものでしょうか???  現在京都市では、家庭から出る廃食油を年間12万リットル回収し、  これを混合率20%のバイオディーゼルに生成して集塵車や市営バス  に利用、年間約4000トンのCO2削減が実現しているそうです。  また、東京都では「都バスへのバイオディーゼル燃料導入事業」  が10月からスタートしました。  これは化石燃料依存社会からの早期脱却とCO2削減が大きな目標と  なっています。  バイオエタノール・バイオディーゼルの日本の取り組みから、バイオ  燃料事業はこれから始まっていく予定であり, 諸外国より一歩遅れて  いる現状であると考えられます。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【3.バイオ燃料普及への課題と期待】  様々な利点が期待されるバイオ燃料ですが,普及化への障害も多くあり  ます。  ●○バイオエタノール○●  1.車両の問題    バイオエタノールは既存のガソリンとの混合で使用されますが、    この混合率を増加すると、現在普及している自動車では    火災事故を起こす可能性があり、バイオ燃料に対応した車両の    普及が必要になってきます。  2.燃費の問題    バイオエタノールは既存のガソリン車と比べると発熱量が小さい    ためその分燃費は悪くなります。  3.輸入の問題    現在、バイオエタノールにおいては輸入に頼らざるを得ない状況    にあり、その輸出余力のある国はブラジルのみです。    また輸出可能量も限られているのが現状です。   ●○バイオディーゼル○●  1.市場が未発達    バイオディーゼルにおいては、市場が未発達であるため大手企業の    参入はこぞって見合わせているのが現状です。    そのためバイオディーゼルにおいては燃料の安定供給ができない    恐れがあります。  2.原料の価格高騰    バイオ燃料は植物を利用します(有力なのがサトウキビ、小麦、    トウモロコシ等)。大量に増産するに当たり、作物が大量に必要にな    ります。しかし、使用される作物の耕作面積自体は急速に増える    ことはありえないので、現在の生産される穀物を利用することとなり、    穀物の値段が上がる、あるいは不足するのではないかという懸念があり    ます。  等々、現状課題は多々あるバイオ燃料ですが、地球温暖化対策だけでなく、  資源貧困国日本の自給率改善への貢献が期待されるものでもあります。 ===================================================================== □■編集後記■□  プチ☆みだコロジーいかがだったでしょうか?  現在、国内ではガソリンへのバイオ燃料の混合割合は3%が上限です。  今後、割合を増やす技術革新が進めば、非課税によるバイオ混合燃料  の割安感は一段と高くなります。  低燃費車などの自動車税を軽減する「自動車グリーン税制」と同様に、  燃料についてもグリーン税制を整備して、バイオ燃料がどんどん普及  していけば地球に優しく私達のお財布にも優しい!!  こんなにうれしい事は無いですよね♪   制度が運用されたらすぐにでも利用したいと思います。  それでは次回もどうぞお楽しみに。  読者の皆様よいお年を〜☆  〜〜お知らせ〜〜  現在までに配信されたメルマガのバックナンバーを弊社ウェブサイト内で  公開しております。興味がおありの方は下記リンクからアクセスしてご覧下さい。  どうぞよろしくお願い致します。  http://www.midac.co.jp/jp/mllist/ =====================================================================  ◆ミダックは、水と大地と空気そして人、すべてが共に栄えるかけがえの   ない地球を次の世代に美しく渡すために、その前線を担う環境創造集団   としての社会的責任を自覚して、地球にやさしい廃棄物処理を追及して   まいります。   株式会社ミダック   静岡県浜松市東区有玉南町2163番地   TEL:053-471-9361  FAX:053-471-9373   http://www.midac.co.jp/ :*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:.  ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。  ◆ご意見、ご質問もお待ちしております! ⇒ melmag@midac.jp   メールマガジン送信元アドレスには返信しないで下さい。 :*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:.